This is POP!! | ©gaburu
Next Month04 '20
30
世間はすでにゴールデンウィークに入っているらしく、自分も昨日の昭和の日からそのまま今日明日休暇にしてるんだけど、メールや承認依頼はやってくる。ので、結局仕事。買い換えたTV(4K 55型Viera)UHD-BD対応プレイヤー(SONY)が配達され、"4K AKIRA"の準備が整う。まずは、amazonの「Tales from the Loop」で高画質を確認。原作の設定を借りたSFミステリ連作という趣向らしく、まだ1話しか見てないけど、フィリップ・グラスの音楽も好い。
29
「独ソ戦」大木毅
2020年新書大賞第一位。通史を覆す独ソ戦の通史という触れ込み。開戦からベルリン陥落まで、時系列に追ったものを通しで読むのは始めてなので、その点は興味深く読めた(クルスク大戦車戦は実際にはなかった...など、確かに「ヨーロッパの戦争」を深夜に観て興奮していた小学生以来の知識は修正された)、一方で、"通常戦争"、"絶滅戦争"という史的解釈に当て嵌めて論ずる部分は、あくまで大局史観に過ぎない気がして、醒めてしまったところがあります。その点は、以前読んだ「ナチスの戦争」で感じたもやもやから変わらず。一方で「昭和陸軍全史」で繰り返し出てくる石原莞爾の世界最終戦論の起源は「我が闘争」(1926年刊)?って疑問が。
26
「"砂漠の狐" ロンメル」大木毅
副題"ヒトラーの将軍の栄光と悲惨"。天気はいいけど週課になっている日曜日散歩は止めて、在宅期間に読もうと仕入れた大木毅氏3冊の其の一を読む。作られた英雄像を資料を基に見直す...という趣旨の一冊。小中学生時代のプラモ熱狂時代のころの智将ロンメルのイメージや如何。生い立ちから、欧州大戦の中での出世、敵味方"砂漠の狐"の名を知らしめた全盛期、そして最期まで...ヒトラー暗殺事件に加わったか否かにも触れる..というか、総統との関係を追いながら、またロンメル研究の位置づけ・重要性も論じつつ...ということで、読みごたえは十分。北アフリカの転戦部分がやっぱり一番面白い。"虚像"と実像の部分はあるものの、ロンメルに対する自分の印象自体は変わらず。次は「独ソ戦」いきます。
25
「タイタンのゲームプレイヤー」フィリップ・K・ディック(大森望 訳)
ハヤカワ文庫版。新訳版...というわけではなくて、サンリオ版も大森望訳だったのね。いや、サンリオ版持ってはいるけど、未読だったかも。背景は明かされないが、異星人に征服された地球、人間の数は大きく減り、寿命は加齢処置で延びたものの出生率は激減...タイタン人に選ばれた人々がボードゲームで土地の取引をする...そんな世界、ゲームを巡ると思われる殺人事件が起こり...。自分がディック長編の最高におく「火星のタイムスリップ」(1964年)と世間的最高作「高い城の男」(1962年)の間に書かれたということで、重要作ではないけども...、初期のパルプな雰囲気で中盤まで進行してからのドラッグによる現実崩壊、前半の伏線が回収とは別方向に壊れていく感じは、真にディック。自殺願望のある主人公、妻、隣人、友人とのアンビバレンツな関係、声楽レコード蘊蓄...全部入りです。
19
このあいだ雪のなか深大寺まで往復したときには、ログ取らなかったので、午後晴天の中また散歩で深大寺。Tシャツ1枚でも暖かい春の日。昨日は風雨強い寒い一日だった反動か、途中通った公園もホームセンターも賑わっている。野川も川遊びの家族連れで賑やか。深大寺も人多く、緊急事態な感じは皆無。14時過ぎに出て16時半前に帰宅。

「機巧亭茶館」山田章博
初期から最近(っていつ?)までの短編集。ほんっと高校生時代に真似した、この画風...「百花庭園の悲劇」、「人魚變生」、「BAMBOO HOUSE」、「すうべにいる」...。絵は随分変わってきたけど、この描線は変わらず永遠の憧れ。こんな線が描けたらなあ...とうっとり。で、この本自体は、各作品の年次も掲載誌も何ら情報が載っていないという不親切仕様。カバー画は描き下ろしだそうです。2016年刊。
18
「覗くモーテル 観察日誌」ゲイ・タリーズ(白石朗 訳)
ニュージャーナリズムの旗手であった著者の名著「汝の隣人の妻」に繋がるドキュメンタリー...だそうで、すいません、初めて読みますゲイ・タリーズ。スピルバーグによって映画化の話もあったとのこと。出版(ニューヨーカーに掲載)2016年。60年代半ばから80年代までデンヴァー近郊でモーテルを経営、屋根裏に覗き部屋を作って、宿泊客の観察を続けてたという実在の人物の、記録と顛末を綴ったもの。アメリカ人の性生活の変遷に触れながら、でも結局は特異な性的嗜好を持つ男の、事実と空想の入り混じった話を聞かされている...という奇妙な読み物。著者自身の少し等閑なスタンスも読み取れて、カバー画はいい塩梅なんだけど、すっきりしない読後感。

16日夜に緊急事態宣言は7都市から全国に拡大一方ドイツは、都市封鎖を緩和の方向で検討中。日本の感染者報告は、PCR検査の母数が伸び悩んでるので拡大しているのかの判断には使えないし、死者数についても、結局検査と紐つくので何とも言えませんね...ということで追っかけるのはやめました。世界的には死者は増え続けていて、もうすぐ15万人を越えそう。欧州MDR(医療機器規制)の完全施行日は今年の5/26から1年延期(21年5/26)が欧州議会で決まりました。MDD(医療機器指針)の有効期限が1年間延長。
12
「不可視都市」高島雄哉
星界社って初めて手に取る。カルロ・ゼンとかも書いているし、ラノベよりもコアな読者向けのSF・ファンタジーというレーベルカラーなのかしら。「ランドスケープと夏の定理」は私未読なこの作者書き下ろしの本作は3冊目らしい(wikipedia)。過去(太平洋戦争時)から未来(22世紀)まで、複数の時と場所を行きつ戻りつのボーイ・ミーツ・ガール。量子論は掘らず(ガジェットとしては出てくる)、科学哲学(ってのがホントにあるのね)を軸に、イーガンでお馴染みの"定理の異なる宇宙"ネタを使う恋愛モノ...って、筋は通ってるけど、なんか勿体ない。メインストーリーの舞台は、情報断絶で地球上が分断された複数の都市国家に分かれた世界。今日/これからの状況を想起させ、そういうポストCOVID-19な見方がちょっとできる。
11
昼飯昼寝後、散歩に出かける。西郊外寺社巡り三回目は、大國魂神社。多摩川に出て延々と北多摩一号水門まで歩いてからは、河沿いから折れ、東京競馬場方面へまた歩く。2時間。大國魂神社に着いたのは午後4時半過ぎ。緑苔に覆われた狛犬が歴史を感じさせ、聳えるケヤキ並木(源頼義・義家父子が奉納したらしい)が目を引くものの、曇り始めた夕刻の雰囲気のせいか、想像していたほどパワースポット感なし。帰りは、閑散とする府中駅まで歩いて、電車。
多摩川沿いは賑やか。途切れることなく、河原で遊ぶ人々、ジョガーに自転車。天気も良かったしね。夕方の府中は、雰囲気まるで日曜日のドイツ。
10
昨日出社してみたんだけど、日比谷は閑散、オフィスも出社は10人弱。でもランチの中華屋は満席。本日の東京の新規報告感染者数は189人。増え続けている。政府は都道府県の休業要請を2週間遅らせるように要請したり、パチンコ店を対象にするかで政府と都で交渉がされたり、典型的な日本型の日和見姿勢は、えーっと今2020年ですよね...って感じ。

狛江市駅周辺の雰囲気は特にいつもの日常。コンビニとクリーニング屋、あとamazonがあれば生活はできる。ドラッグストアでバイトする長女は大変そう。
08
在宅勤務が5月6日まで延長。
07
7都道府県に対して緊急事態宣言が出ました。昨日から予告されていた。5月6日まで。昨日今日と新規報告感染者数は80人。100人超の先週末より減っているように見えるが、医療機関は大変なことになっているだろうと思う。
06
「あるいは修羅の十億年」吉川日出夫
アラビアの夜の種族」以来、久しぶりの吉川日出夫。2016年刊単行本の文庫版。初出は、2013年から15年の「すばる」での連載。ポスト3.11で、ポストオリンピック2020の日本を舞台にしたトライヴ譚。東日本大震災で東北の原発2カ所が事故を起こし、被爆地は欧米露が国際救難の名目で介入のうえ「島」として隔離され、治外法権化。一方で、2020年の東京オリンピックでテロが起こり...という時間軸での2026年。島、東京、南仏を行き来しながら、家族、族、属、民族が縺れる。都市の、地の、生態系の、そして競馬の話。それぞれの節はそれぞれの主人公の主観を三人称で書かれてて、繋がりの説明が明確にされるわけではなく、全体を読み進める中で一つのイメージが湧くような。
「ワン・モア・ヌーク」も硬派なポスト3.11だったけど、自分はこの神話的な物語の方が好みだなあ。物語として完結させてほしいという評もあるけど、自分はこのオープンエンドの余韻が好き。
03
在宅勤務、1週間目。本来なら緩くチャットでチーム連携みたいなのがリモートワークの形なんだろうけど、結局オフィスワークとコミュニケーションのやり方は変わらないので、やたらウェブ会議で埋まってしまうという。デスクのない倉庫部屋に籠ってダンボールに座って日がな一日過ごしていると、結構疲れる。チーム作るのにいちいちIT申請ってのが、そもそも違っているんじゃないかなー。

東京の報告感染者数は日毎に増えています。今日ウェブ会議した杭州の駐在員からは、北京は変わらず厳戒態勢との話だが、浙江省もほぼ日常に復帰しているとの話。ただし国外からの入国には厳戒が続いているとのこと。

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