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Next Month10 '16
30
晩メシは、家族が一時帰国中の部下O君、経理財務のM氏とMUKU。久しぶりに自転車に乗る。

「エンド・オブ・オデッセイ」ニコラス・アラカウ監督
原題は「The Cosmonaut」。秘されたソ連の初月面着陸帰還ミッションに、宇宙飛行士候補生二人と基地勤務女性の三角関係を重ねた、2013年のスペイン映画。60~70年代のソ連映画のような...つかタルコフスキーへのマージュ風の映像だけど、妙に饒舌で陳腐なストーリー。「ジェイコブズ・ラダー」調なミステリ風にした方が、"見れる"レベルになったのでは、とお節介な感想。廃墟の映像は美しい。
29
風邪気味なので寝て過ごす。

「オデッセイ」リドリー・スコット監督
原作ようやく読んだので。特典映像が面白い...メイキングやNG集だけじゃなく、スピンオフ映像いっぱい。なお、"Look! A pair of boobs! -> (.Y.)"が無い件、不自然な切れ方なので、多分偉い人からヒトコトあったんだろうと推測。今後完全版でも出るときには是非入れてください。序盤は、はしょってるなー...って感じだったんだけど、見終わってみると丁度いい感じかも。終盤、急に地球と火星間の通信がリアルタイムっぽくなるところは演出上の配慮だろうとはいえ??って感じだけど。しかし、映画権獲得後2年間でここまで作ってしまえるなんて、リドリー・スコットが監督するとあっという間に資金集まるのかねー。凄い集中力というか、映画製作技術が革新的に進歩してるのを感じる。
25
昨日からイタリア支店で営業員集めての半期一度の会議。フランクフルトに戻って、終業後の会社に寄って届き荷物をピックアップして帰宅。スティーヴ・ヒレッジ箱の重さに驚愕。ノイズキャンセリング耳栓"QuietOn"も届いてた。どうやって効果確認しようか...。
23
フランクフルトに戻る。復路はアップグレードならず、エコノミー席。

「ノモンハン - 元満州国外交官の証言」北川四郎
飛行機の中で読了。今回読んだのは2015年初版の中公文庫版、1979年に初出のものに追補されたモノなのか、本編終わりには近年の領土問題(尖閣、竹島)についての言及あったり、比較的最近にされたと思しきインタビューも収録。ノモンハン事変自体の話ではなく(戦闘と顛末の話はほぼ無い)、主にその前後の経緯、至った背景、のみならず当地の地史民族史、"国境"とはそもそも何なのか...の考察まで拡がるところが面白い。本篇は210頁程度(加えて資料が40頁、にインタビュー・解説等)で、終盤に辻政信らを執拗に糾弾するところなどもう少し抑えれば、中国東北からモンゴル方面の地史への興味を掻き立てる好著だと思うんだけど。
22
大分→羽田→成田。大分からだと前夜に東京入りしないといけないのが面倒。

「火星の人」アンディ・ウィアー(小野田和子 訳)
ようやく読みました、速攻映画化で皆さんご存知、昨年の話題作(星雲賞受賞)。映画化に合わせて上下分冊される前の邦訳初版(分冊の際に改稿とかないよね)。2011年にウェブ掲載したところKindle版が話題沸騰、んで出版社がこぞって版権獲得に動いた結果、書籍としては2014年に出たということ(映画化権契約は書籍契約と同じ2013年)。日記形式なのはウェブ掲載つうスタイルに合ったから...からじゃないかと思うんだけど、これが好い。宇宙飛行士って変わってるよねー、てのがホントかどうか判らないけど、主人公、面白いヤツ。群像劇にせず、淡々と一人称でサバイバルを描いたのも巧い...読者が図らずも応援する側にまわる構図、いや狙った訳じゃないだろうけど(処女長編です)。読みやすいながらも、まあ、ガチなサイエンス×フィクションですが。
21
やはりほぼ終日眠って過ごす。夕方、散髪。

「ひとつ目女」椎名誠
2001年から06年まで文學界に連載されて08年に単行本化された、椎名誠のSFモノ。米中戦争(?)後、生物化学兵器で荒廃した東京から、逃げた駱駝を追って大陸へ渡る無職男。あてどもない話で、正直言葉が頭に入ってこず、作者の脳内イメージが再生できなければ、取っ掛かりもない。そもそも何で椎名誠を買ってたのか、自分でも思い出せないんだよね。
20
16日(日曜日)夕方フランクフルト発、17日(月曜日)午後に成田着。神保町の常宿入りして、夜は同僚S氏、O嬢と近所で餃子。18日、終日会議、夜は旧事業部面子+1で会食。19日は夕方まで打ち合わせ諸々、大分に飛び、帰宅23時過ぎ、深夜まで録り溜めのタモリ倶楽部。今日は、終日眠り、夕方に三者面談、のち長女と大分駅ビルに行って、東急ハンズで買い物等。
15
午後に会社に行って、明日からの出張前に片付け仕事。

「ラグランジュ・ミッション」ジェイムズ・L・キャンビス(中原尚哉 訳)
月で採取したヘリウム3を地球に運んでエネルギー利用することがようやくできるようになった近未来、軌道衛星をハッキングして海賊する(月からの無人ヘリウム輸送船の軌道を変更させ、落下した洋上で確保)自称"宇宙海賊"と、米宇宙軍の女性大尉が恋と面子にテロ阻止を賭けて闘うやら協力するやら。脳天気な活劇モノに見せて「オービタル・クラウド」ばりのガチな軌道衛星戦が面白い。シリアスに書けばテクノスリラー大作にもなるところを、この軽さも嫌いじゃないっす。
14
12日水曜日はツールーズへ日帰り出張、7時20分発のフライト、エンジン不調で結局機を変更、出たのは10時過ぎ。復路は定刻発・定刻着、一緒に出張したO君を自宅に送るついでにハウゼンの日本飯屋で晩メシ天丼。13日の夕方は、親会社社長と駐在員の会食。14日は正午前に会社を出て、デュッセルドルフまで2時間半、欧州拠点での方針説明会。昨晩に続き、でも今度は欧州各地の駐在員集めての社長懇親会昼飯のラーメンもだけど、デュッセルドルフの日本メシはホントに美味いね。21時半にお開きになり、行きより1名減って2名を乗せて、戻り2時間半。週末は何もせずに体調回復に努めたい。
10
微熱が続き、遅刻早退。

「仮想恋愛」近藤ようこの初期作品集。愛蔵している「月夜見」が1冊目の単行本(1981年)で、それに続く2冊め(1982年刊)ということ。今回"初期作品集Ⅰ"として復刊は、青林堂での1冊目ということなのかな(今回の版元は青林工藝舎)。とにかく、この人の描く"線"と"間"が好きでしょうがないので、ふと手にとって繰り返し読んでしまう。巻末の後書き(2015年版)に、「掲載誌がエロ劇画誌("漫画エロス"掲載が多い)だったこともあって、男性ウケを狙ったあざとさがあった...」旨書いてあって、男目線からはそういうところは判らないものだなあ...と。"籠りの冬"と"夏休み"が好き。ところで、初期作品集IIは、「夏は来ぬ」の復刊ということになるのかな?まだ出てないけれど。
09
先週からの風邪は一向に良くなる気配なく、とはいえ微熱が続いている程度なので、昨日に引き続き引き篭もって読書。

「上弦の月を喰べる獅子(上)(下)」夢枕獏
いつか読まねばと課題図書だった1989年初出の同年日本SF大賞受賞作。夢枕氏畢生の大作...ってことで、ずっと手付かず、気合を入れて読み出したものの、1日で読了。仏教世界を題材・舞台に、宮沢賢治を絡めたロスト・アンド・ファウンド譚。構想から10年間に渡って書かれたモノという割に(失礼)頁毎の濃密さはなく、演劇的な進行、むしろ作者自身が辿る旅に同行しているような読書体験。野阿梓氏の秀逸な論考も掲載。同じようなところに引っかかってるんだけど、長期連載(SFマガジン)ということもあって、開始時の構想と後半のテーマの変質が原因じゃないかなあ...と私は愚考。
08
「オービタル・クラウド(上)(下)」藤井太洋
2014年初出の"近未来テクノスリラー"(帯から)、改稿文庫版。流れ星予測ウェブサービスを主催する若者が、ふと見つけたイラン衛星ロケットの打ち上げ後挙動の異常は、某国の仕掛けた緻密なスペーステロの兆候だった...というところから、大国を巻き込んだ一大事件へと。リチャード・ブランソンだかイーロン・マスクばりの宇宙起業家、北朝鮮にイラン、スマートホンにSNS、オフィスシェアする若手起業家たち、日本の科学技術戦略の凋落ぶりへの一撃も含め、一応近未来モノという触れ込みだけど、読むなら今!!って感じ。テンポよく、登場人物もキャラ作り含め過不足なく、一気に読めるエンターテイメント。ちょこっと違和感ある部分が無かったわけではないけど、清々しい読後感が得られるのも◎。ところで「よろしくおねがいします」って英語でなんて言うんだろう。
07
仕事の色々でストレスが堰に穴開ける。ビリー・ビーンの気持ちがちょっと判る金曜日。週末、気持ちを切り替えないと。

てことで、「マネー・ボール(完全版)」。先日見た「マネー・ショート」の原作者がマイケル・ルイス...ああ、映画「マネー・ボール」の。て気付きから、原作読みたくなったので。映画は、かなり絞り込んだ内容だったのねー。ビリー・ビーンの話というより、米国野球のパラダイムシフトというかシンギュラリティを描いているようで、一気に読んでしまった。実際にはほぼ2年間の話なんだけど、ペナントレースの進行と並行してトレードの内情、何よりビル・ジェイムスを開祖とするセイバーメトリックスの歴史が語られる。知らなかった米国野球文化の片側が垣間見え、かつ明日から使いたくなるような統計データに基づくマネジメントの実例はオモシロ過ぎ。原著出版後の騒動については、完全版に収録の後日談"ベースボール宗教戦争"で毒吐いてます。
04
統合記念日祝日の昨日3日、Youtubeに早速上がってるキング・オブ・コントを見てから、バーミンガムに飛び、空港で取引先候補とミーティング後、英国担当PJの運転で営業部長PEとレスター入り。今日は今年の5/1付で起用した代理店で会議。夕方にフランクフルトに戻り直帰。

「Self-Reference Engine」円城塔のデビュー作、2010年の文庫版(2007年の初出版に2篇増補)。無限とアイデンティティー(同一性)、ボーイ・ミーツ・ガール。なかなか読み進められなかったんだけど、先日読んだベイリーの"オリバー・ネイラーの内世界"からスッと後半に入り込めて、また収束はしないものの全体の構造が途中から見えてくるのもあって、いや実はこんな小説を自分は読みたかったんじゃないか...と読了後の今は思っている。
01
ドイツの独占代理店創立40周年で29日からケルン出張。招待されたのは社長と上司なんだが、まあそれの鞄持ちってことで、運転手などなど。疲弊したけど、ケルンの中心街を少し散策できたのはよかった。仕事でしか行かないからね(わざわざ観光に行こうとも思わないので)。

「101 SCI-FI MOVIES you must see before you die」って本が出たので、早速購入(amazon.deに予約注文...英語版)。掌くらいのサイズで、416頁、「月世界旅行」(1902年)から「ゼロ・グラビティー」(2013年)まで。50年代、60年代の代表作を網羅してくれてるのが嬉しい。観てみたいのが色々(SF映画として認識してないものも多々)。これから探そう。日本映画も、「ゴジラ」は勿論、「アキラ」、「攻殻機動隊(押井守のヤツ)」に「鉄男」など。

2013年xx月