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Left Of Cool/ Béla Fleck and The
Flecktones (1998)
何気に見ていたレコード屋のジャズ棚で、このジャケットが目に留まったのが、超絶技巧バンジョー弾きBéla
Fleck師匠との付き合い始め。元々ブルーグラスの演奏家だったこのヒトが、これまたバカテク・ベース弾きVictor
Wootenらとフュージョン系バンド"Flecktones"を結成したイキサツは知りませんが、 何でこんなことができるの?つうSense
of Wonderなアンサンブルは一寸他では辿り着けない境地と言えるかも。で、このアルバムは、ハーモニカ・鍵盤奏者のHoward
LevyがサキソフォンのJeff
Coffinに変わった2期目の最初のアルバム。1期目のSFチックなジャズ・ブルーグラスから、ワールド・ミュージックへ幅広げつつ飄々として遊び心は変わらずという傑作。Dave
Matthewsも客演。
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A GO GO/ John Scofield (Verve,
1998)
+Martin, Medeski,
Wood。てな訳で、当時話題の1枚だったわけですが、まあ、面子から想像通りの音というか、まあ悪く言えば面白さに欠けるサウンド。ゆるいオルガンジャズにScofieldのギターがまったり..という演奏で、聴き流し音楽としては贅沢な、でも聴き流し音楽でしかない..という..
この路線はあまり好きではないんですけど、一方でその何てこと無さが使えてしまうアルバムでもあります。電車の中でうとうとするのに最適。
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FASCINOMA/ Jon Hassell (Water Lily
A., 1999)
新装月光茶房のオーディオシステムで聴かせて頂いた時は、本当に天上(天井)から閑音降ってくるかの如くでした。Brian Enoの第四世界シリーズからミニマルなエスノ趣向の電気トランペット作品を出してたJon
Hassellの99年録音。得意のエスニック嗜好もあり..な、彼岸のマイルス的なミニマル音響ジャズ。LAの教会で1マイクで録った..ということらしくて、実際モノラルな残響、空間表現が"寂び"を際立たせてます。Ry
CooderにJacky Terrassonも参加という面子的にも変わった趣向で、特にTerrasson氏のミニマルなピアノは氏のソロではなかなか聴けない抽象的な演奏。Hassell氏の数あるアルバムの中でも屈指の1枚。
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「不在の鳥は霧の彼方へ飛ぶ」Patrick O'Leary(中原尚哉
訳)
P.K.ディックの後継者...と書かれてれば読まずにはいられない訳ですが、巻末解説の神林長平氏も書いてるように、これはディック的ではありませんね。むしろ、スティーブン・キング、ジム・ダッジの「ゴーストと旅すれば」(福武書店)、ルイス・シャイナー「グリンプス」とかを引き合いに出すべき「lost
and
found」をテーマにしたアメリカ幻想文学の系譜。個人的には、出てくるキーワードから空想するうち虚実錯綜する瞬間多々あり、勝手にディック的体験をしてしまいましたが...
ディック云々は勿論どうでもよく、読む価値ある1冊。原題("The Impossible Bird")は、勿論Nick
Loweの"あのアルバム"から。
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「去りにし日々、今ひとたびの幻」Bob Show(蒼馬一彰 訳)
英国を代表するSF作家...な割りに、サンリオ文庫からしか邦訳刊行されてないためか、日本での知名度は今ヒトツな感もあるBob
Show。これはその邦訳本(5冊ほど出ている筈...決して少なくは無い)の中でも傑作短編の誉れ高い「去りにし日々の光」を含む"スロー・ガラス"(光の通過が遅延するガラスのこと)もの連作を長編化した代表作。ドラえもん的アイデアを丹念にかつ詩情豊かに小説にするこのヒトならではの作風が堪能できる1冊。元になった3つの連作短編はファンならずとも読んで欲しい珠玉の名作だけど、古本市場で5,000円もしてしまうのでは、おいそれと薦められるものでは...
これくらいはどこかから復刊してもらいたいものです。勿論、加藤直之氏画のカバー絵で。
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All The Birds/ Marilyn Mazur
(Sundance, 2002)
デンマークの年間優秀ジャズ賞"Jazz Parl"の2001年受賞パーカッション奏者Marilyn
Mazur女史が行った受賞記念コンサートの録音CD2枚。月光茶房のハラダさんが1月のDiskとして紹介してたもので、結構探し回りました
が漸く発見(新宿タワーレコード)。
3つのバンドの演奏を収録したもので、Palle Mikkelborg(tp.)、Anders Jormin(b.)からAudun
Kleive(drs.)Hans Ulrik(sax.)など北欧系音楽家の老い若きの美味し所も集めつつ、同経南半球からスカンジナビアまで。disc2で聴けるEivind
Aarestのギターのデュオなど、David Sylvianソロを感じさせたり。幅広いっす。
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