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01 '26
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来週早々の出張準備でリモート会議、ついでに年始に掲載する社員向けメッセージの原稿書き。一昨年は「三体」、昨年は「狂人たちの世界一周」と書籍ネタできてるので、今年は読んだばかりの「時間は存在しない」を題材に。こじつけぽい内容なので、論旨に破綻がないかはCopilotでチェック。
02
「時間は存在しない」カルロ・ロヴェッリ(冨永星 訳)
原著は2017年刊、原題は「L'ordine del tempo」(直訳すると「時間の順序」)。邦訳は2019年刊。円城塔推薦の物理学本といわれたら読むでしょ。いや、めっちゃ面白かった。とにかく読み易い。難解なループ量子重力理論の嚙み砕いた解説を間に挟み、世界の在り方を記述する物理学において「時間」は真/普遍の性質をもつのか...という話を、古代ギリシアをはじめにボルツマン、ニュートン、アインシュタインを特異点とした自然科学・物理学の系譜を、ときに哲学や詩を交えながら紐解くことで、「時間とは何か」の問いに答える。世界を記述するのに「時間」は必要なく、世界とは状態の変化(エントロピーの変化)にしか過ぎないこと、過去・現在・未来とはヒトの営為の中で生まれたツールに過ぎないことなどなど、思考の軸をくるりと変えてくれた(気がする)。難解な物理学本ではなく、科学史・哲学史としてもとても好い。"独創的かつエレガント"という修辞が正に的確。

仕事始め。箱根駅伝観てる合間にちょっとのつもりが、あれもこれも気になりだして終わらなくなったw
01
「神の目の小さな塵(上)(下)」ラリー・ニーヴン&ジェリー・パーネル(池央耿 訳)
1974年初出で原題「The Mote in God's Eye」、初邦訳1978年。新訳新カバーで昨年(年越した)復刊したんで即入手し再読。比較的現代作とかアンソロジーがここんところ多かったので、クラシックスタイルのセメントなSFをじっくり読む。以前読んだのは学生の頃、45年くらい前...内容の記憶は殆どなく、今読むことでの愉しみ方もできて期待以上に堪能できた。遠未来、銀河に版図を広げた人類世界、星間戦争での荒廃から復興した第二帝国の中では星間国家の反乱が時々起こっている...折しもある惑星で起こった反乱鎮圧を終え帰還の途にあった戦艦マッカーサー号は、某恒星系に寄港中、謎の宇宙船の出現に遭遇する。それは、人類版図以外の世界から亜光速で飛んできた異星人の船だった...という序盤でスタートする、ファーストコンタクトもの。「三体」にも繋がってる展開、近世風の封建体制を巧く作り込んだ設定も活きてて、二大作家共作ならではの傑作。今風に読むと、当時のジェンダー観、無邪気な女性科学者たちのスタンスにガザ民族浄化を重ねるようなところもあって、逆説的な見方もできる。学生の頃では無かった視点で、古典をあらためて読む意味かも...と思ったり。

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